ミルクを飲んでも寝ない原因と対処法|夜泣き・ギャン泣き・寝ぐずりへの関わり方を助産師が解説

寝かしつけ・夜泣き

ミルクを飲んでも寝ない原因と対処法|夜泣き・ギャン泣き・寝ぐずりへの関わり方を助産師が解説

「ミルクを飲んだのに寝ない」

「お腹はいっぱいのはずなのに泣き続ける」

そして、どうにもならない“寝ぐずり”

そんな夜が続くと、本当に苦しくなってしまいますよね。

今日は、助産師として産後ケア施設で夜勤をしていた経験から、

ミルクを飲んでも寝ない・ギャン泣き・寝ぐずりのリアルな原因と対処法をお伝えします。

■ 産後ケア施設で見てきた現実

私は産後ケア施設で夜勤をしていました。

そこでは、夜眠れずに心も体も限界に近いお母さんたちが多く利用されていて、

夜間は助産師が赤ちゃんをお預かりし、ミルクやお世話をさせていただいていました。

夜勤は一人の勤務体制でした。

一晩で3〜4人の月齢もバラバラの赤ちゃんを同時にみることもあります。

現場では、

「ミルクを飲めばすぐ寝る」というイメージとは全く違う現実がありました。

■ ミルクを飲んでも寝ない・覚醒してしまう赤ちゃん

ミルクをしっかり飲んでいるのに、

・目をぱっちり開けている

・キャッキャと楽しそうに笑う

・手足を元気いっぱいに動かす

むしろ“エネルギーが満ちてしまう”ような赤ちゃんはたくさんいました。

お腹はいっぱいのはずなのに、

興奮してなかなか眠れない状態です。

夜の1時や3時でも同じで、

一人が泣き始めると他の赤ちゃんも起きてしまうこともありました。

その中で私は正直、

「どうか少しでも早く寝てほしい」「なんとか寝かしつけたい」と感じていました。

■ ギャン泣き・寝ぐずりの現実

特に大変だったのは、寝ぐずりやギャン泣きの時間です。

・抱っこしても体を反らす

・トントンしても全く落ち着かない

・ミルクのあとでも激しく泣き続ける

・寝かせようとすると余計に泣く“寝ぐずり状態”

お腹は満たされているはずなのに、

どうしても泣き止まない赤ちゃんがいました。

その時の赤ちゃんはまさに

「眠いのに眠れない」「うまく切り替えられない」状態そのものでした。

体は休みたいのに、眠りに入れずに泣いてしまうのです。

■ うまくいかなかった理由

今振り返ると、うまくいかない時には共通していたことがありました。

それは

「私自身の焦り」です。

早く寝かせてあげたいと思えば思うほど、

赤ちゃんは寝ぐずりが強くなり、落ち着きにくくなることがありました。

この経験から強く感じたのは、

焦りはちゃんと赤ちゃんにも伝わってしまうということです。

■ 眠りのスイッチを見逃していた

もうひとつ、大きな気づきがあります。

それは

「眠りのスイッチを見逃すと、寝ぐずりが強くなり一気に寝かしつけが難しくなる」ということです。

他の赤ちゃんのお世話に追われていると、

あくび

ぼーっとした表情

動きがゆっくりになる

目がとろんとする

こうした小さな眠気のサインを見逃してしまうことがありました。

その結果、

覚醒が進み、寝ぐずりが強くなってしまうのです。

そんな経験を重ねる中で、

「眠気のスイッチを見逃さない、寝ぐずりに入る前に気づく力」が少しずつ身についていきました。

これは寝かしつけの中で、とても大切な感覚でした。

このスイッチに入った赤ちゃんを見逃さず、トントンや抱っこ、バウンサー、スリングを駆使して寝かしつけていきます。

赤ちゃんの泣き声が響くと、ママたちを寝かせてあげられません。

うまく寝かしつけができないと、次々に赤ちゃんが泣きだすカオスな夜の幕開けです。

夜勤は毎回真剣勝負でした。

■ ミルクを飲んでも寝ない原因

現場で特に多く感じたのはこの4つです。

① 興奮状態(覚醒スイッチ)

ミルクで逆に元気になってしまうことがあります

② 眠気のタイミングを逃している

眠いのに、うまく眠れなくて寝ぐずり状態。または眠いを通り越して、覚醒💦

③ 環境の変化

いつもと違う場所や人で不安になって、落ち着かない。興奮のスイッチが入ってしまう。

④ お腹の不快感

げっぷ・ガス・張りなどで落ち着きにくいことがあります

■ 助産師としての関わり方の変化

うまくいくようになったのは、

「寝かせる」よりも「まず落ち着かせる」ことを大切にするようになってからでした。

・できるだけ刺激を減らす(部屋は暗く、オルゴールを流して入眠の準備を整えていく)

・おくるみで包む、魔法のベッド(鳥の巣ベッド)を整える。→鳥の巣ベッドの作り方

・焦らない。寝ない時は、今日は寝たくないんだね〜と受け止めて、機嫌が良ければ、時々声をかけて見守る。泣いていればスリングにいれて一緒にお仕事する。

夜泣きが重なってしまった時は、ママにも授乳や抱っこを頼むこともありました。

最初はそうすることに、自身の未熟さや申し訳なさを感じていました。

それが焦りやイライラにつながり、赤ちゃんがそれを敏感に感じ取って余計に眠れなくなっていたのだと思います。

だけど、宿泊されていたママさんたちみんなが助けてくれました。

誰一人嫌な顔されず、一緒に寝かしつけをしてくれました。

ゆっくり寝かしてあげれなくて申し訳ない気持ちが大きかったですが、

「いつもより眠れました。」「こんなに眠れたのは久しぶりです。」と

言ってくださる方ばかりで、私も少しずつ夜勤をするのにも自信と余裕がでてきました。

寝かしつける必要はないと考え方を変えてからの方が、赤ちゃん達は眠ってくれるようになりました。

■ ママに伝えたいこと

ミルクを飲んでも寝ない夜、そして寝ぐずりが続く夜は、決して珍しいことではないです。

赤ちゃんの寝ぐずりや不眠は、

育て方の問題ではなく、その日の

・タイミング

・刺激

・環境

・発達の段階

そういったものが重なって起こっています。

私が現場で何度も感じたのは、

寝かしつけようと頑張れば頑張るほど、寝ぐずりが強くなる夜もあるということでした。

そんな時は、

「今日はそういう日だったんだな」と

受け止めてあげてください。

大人でも眠れない夜がありますよね。

抱っこして安心させている時間そのものが、とても大切なこともあります。

ママは十分に頑張っています。

その抱っこには、ちゃんと意味があります。

助産師さやかからのメッセージ

眠れない夜、寝ぐずりが続く時間は、本当に大変だと思います。

でもその中で抱っこしている時間は、

赤ちゃんにとって確かな安心につながっています。

明けない夜はありません。

いつか、大変な時もあったな

頑張っていたなって

振り返れる日が必ず来ます。

今日も、十分頑張っています。

完璧でなくて大丈夫。

そのままで大丈夫。

助産師さやか
助産師歴17年、二児の母(10歳男の子・5歳女の子)
産後ケア施設での経験を経て、現在は訪問サポートをしています。
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